先日、スエットロッジに入った時のことです。
私はこの時間空間を抜け出し、宇宙に溶け込んだような意識になりました。
前回にも書いたように、スエットロッジの中はとても狭く、藁で作られたような薄い敷物が一枚下に敷いてあり、お尻には土の感じが伝わってきました。
私たちは水着にパラオを巻いたような姿でスエットの中に入っているので、熱く焼けた石が入ると肌にダイレクトに熱さが伝わり、熱気が身体中を覆い尽くします。
真っ暗闇で隣の人も見えず、自分の身体も見えず、ただ汗が肌を流れる感覚と熱気を浴びてる感覚と狭い場所にいる感覚と、それとインディアンドラムの音と祈りの歌声。
今まで真っ暗な空間はフローティングタンクで慣れてはいましたがが、フローティングタンクとはまた違う自分に触れる時間でした。
フローティングタンクに入っているときは、時として思考の渦に巻き込まれる事がありますが、スエットロッジでは思考よりも『今』にどのようにいるかに自然とフォーカスされていきます。熱さと一緒にいて、ドラムの音を聴き、声を出して歌う。
先の事や、さっきまでの事を考えている余裕が無いといいましょうか。。。
そこにいると不思議な感じがしてきました。
何も考えず、今起こっているスエットの中の出来事を眺め、自分の皮膚感覚を感じていると宇宙と一体になったような感じがしてきたのです。
まるで宇宙とダンスをしているような感じです。
「宇宙に溶け込んでいる感じ」とでも言いましょうか、ダンスするときに腕の中に包まれて守られている感じ。それで一緒に流れている感じ。根拠のない安心と一体感なんです。
実は私は人一倍思考タイプで頭の中で考えて整理をしたがるところがあります。
理論的に理解し言語化して安心したいんでしょうね。
でも、スエットでの感覚はこれを超えたところにありました。
ああ、『今にいる』ってこれなんだ!
最近、誰もが『今ここにいる』ことを言っていますが、その『今ここ』とはまた別の感じがあります。今ここは、今起こっていることに気付いて、今の状態を見ていく作業ですが、私の体験した『今にいる』は見ることすら無い、だから見るものも見られるものもいない、ただの存在の感じです。
見る視点や思考が無くなり、そこを超えた時にただの存在だけになったのです。
思考を通さなくなった時に『今にいる』事が出来、自分の存在そのものが、宇宙の存在そのものになる感じです。
それが私という個人の存在を超えて、ただそこに存在する『存在』そのものなのだと感じました。
そして、思考で恐れから守っている安心では無く、恐れすらない安心感がそこにありました。
この体験は個人の次元を超え、宇宙に溶け込み意識の存在そのものになった体験だと今になって思うのです。
何か大きな体験をしたような気がしています。
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