既存概念を外していく『己書』


『己書』って知ってますか?
筆ペンを使って習字のように文字を書くのですが文字の書き順が逆だったり、形が歪んでいたり、大きさがマチマチだったりして通常の書き方と違い、自由に書く書き方をします。
なので、字の如く個人の個性が出る 〝己″の書 なのです。
私のやっている表現アートセラピー同様、個人の個性が表現される そのような部分はとても興味深い点です。
しかし、友人から誘われた時は、私の中に抵抗感が生まれました。
まずは習字は子供の頃に習ったけど全く苦手で数ヶ月で辞めてしまいましたし、しかも、写経のように綺麗に書くのではなくて、書き順も文字の形も自由に勝手に書く感じってやりづらいなぁ。嫌だなぁって。。。
それで、「あーそーか、この抵抗感は私が出来ないからなんだ」と思ったので、逆に殻を破るつもりで挑戦することに。
私はどうしても既存の概念やスタイルに囚われてしまい形通りの事しか出来ない性分なのです。
自分流やアレンジに抵抗があり、それをするのはダメなことだとか上手くいかないと心の深いところで思っているようなのです。
ですから、その既存概念は以前から外していきたいと思っていたのです。
いざ、やってみると、書き終わった作品を見てダメ出しばかりをする私がいました。
文字が下手だ。 筆の使い方が下手だ。文字のバランスが悪い。
本当に、ダメなところしか目に付かない私。
己 が出ている文字なのに、それにひたすらダメ出しする私。
いつも、こんな事を心の中で癖のようにしているんですね。
普段なら自分を労わるように気を付けてるのに、初めの事をするとモロに本性が出てしまいます。
その相変わらずの自分に呆れてしまいます(笑)
そんな私をよそに、先生は「バッチリ!  いい感じ」と褒めて下さり、「己書にダメは無いんです」と私が表現されたものをそのまま認めてくれます。
そうすると、子供の頃から馴れ親しんだ書き順や綺麗な書き方の既成概念を外し、自由な自分流スタイルを書いてて気持ちが良くなってきます。
心が開かれた感じ。自分のエネルギーと一緒に筆を走らせてる感じ。ルールの枠を外して自分を表現する面白さ。
枠から外れて自己流をするとエネルギーが動き出すのを感じます。
この体験を通して既存概念で凝り固まってる観念から自己流を楽しめるようなると面白いなぁと思ってます。
心の在り方から変えるのではなく、経験や行動から心の変化を促すアプローチ。
そんな〝己書″を楽しんでみようと思っています。
とは言え、既存概念を持っていると思っている私もそもそも概念なんですが…(笑)
ともかく、体験してみまーす。

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